卵巣腫瘍とは
卵巣腫瘍は、卵巣にできる「しこり」を総称した呼び名です。子宮左右の両側に1個ずつある母指頭大の臓器ですが、この臓器には単に水が溜まったような「のう腫」から、悪性の「がん」に至るまで、様々な種類の腫瘍が発生することがあります。
卵巣腫瘍の80～90％は、のう腫などの良性腫瘍であり、若い女性に多く見受けられます。ただ、閉経後の女性で卵巣腫瘍がみられた場合、多くは悪性のケースが疑われます。
子宮がん検診時の経膣超音波検査で卵巣も診断しております。
検診で初めて腫瘍に気付くことも
卵巣の腫瘍は小さい場合はほとんどが無症状です。そのため、子宮がん検診で検出されて初めて気が付いたということもよくあります。
しかし、腫瘍が大きくなると下腹部の腫瘤（しこり）として自覚されるようになり、さらに大きくなると、骨盤内にある他の臓器を圧迫して、下腹痛、腰痛、便秘、排尿トラブルなどを引き起こすようになるのです。
治療について
良性の腫瘍であったとしても、症状が出ている、または妊娠をしている場合は手術による摘出を行います。また、悪性腫瘍で卵巣がんが疑われる場合は、卵巣だけではなく、子宮やその周辺の器官ごと摘出する手術を行います。